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宝塚星組「ロミオとジュリエット」を観たよ

【既に完成された二作目 若さと実力の主演コンビ】

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去年のお披露目公演、観劇を予定していた日から休演となってしまい観劇が叶わなかったので実質お披露目公演です(?)
期待の首席コンビ、本当に二作目か??と疑うほどの完成度。素晴らしかったです。
ロミオの若さ、ジュリエットの盲目さ、愚かとも言えるほどの恋。
ベテランコンビが演じてもならではの味わいがあると思いますが、若いコンビが演じる醍醐味が全部詰まった公演だと感じました。
今このときの恋に突き進むロミオとジュリエット。「恋は盲目」を体現しているかのよう。
仮面舞踏会~バルコニーのシーンは甘酸っぱく、見つめ合う姿を見ているだけで泣けてきてしまった。
そして評判が漏れ聞こえていた「僕は怖い」、まこっつぁんの末恐ろしさが垣間見えた気がします。甘いだけでないロミオ。
このシーンでぞっとしたのは愛ちゃんの「死」。本当に素晴らしかった。いや、素晴らしいというより恐ろしかったです。
愛ちゃん、ダンスの人というよりお芝居の人という印象が強く(神々のラスプーチンで子供が泣き叫んでいたのは一生語り継ぎたい)、どんなもんだろなぁと思っていたらB日程が始まった途端に流れてくる「愛ちゃんの死……」といううめき声笑。配信時にはトレンド入りしていましたね笑。
いざ開演すれば佇まいもいつもの愛ちゃんとは違って、あれは誰だ?と背筋が冷えました。一挙手一投足から目が離せないオペラ泥棒だった……。とにかく手の演技が光っていて、決まった振り付けを踊っているのではなく、全身で芝居をしているように見えたのが凄かった。
他、あらゆるシーンで舞台の端に立っているだけで場が不穏になるのも「死」そのものだったなぁ。

英真組長(組長じゃなくなっても組長と呼んでしまう……)がロレンス神父さまなのもメタ的な意味でよかったなぁ。星組生え抜きのまこっつぁんの成長をずっと見守り続けていた組長と、幼いころからロミオの成長を見守っていた神父さまが重なって「小さいころからわしにまとわりつく」の台詞でやたら泣けてしまった。涙もろい。
乳母のくらっちもとてもよかったです。ヒロイン的なお役しか観たことなかったと思うんですが、老け役のお芝居もお歌もこんなに上手なんですねぇ……。可愛いだけじゃないお役をもっと見てみたくなりました。
せおっちのティボルトはとても切なくてどきどきしました。熱くて自己中心的なティボルトをたくさん観てきたけど、こんなティボルト像もあるんだなぁとびっくりした。あんな切ないティボルトのソロ初めて聞いたかも。
ペンヴォーリオとマーキューシオ、ころころとふたりセットな感じが可愛かったですね。今まではふたりともロミオのことが好きだけど想いを伝えられなくてふたりで傷を舐め合ってると思ってたけど、このふたりは付き合ってるなって思いました(どんな感想だよ)

フィナーレは娘役だけの群舞がなかったのは少し残念でした。娘役おたく、ドレスがはためく様を見るのがだぁいすき。男役群舞、かっこよすぎて最高でした。愛ちゃんの群舞最高。
デュエットダンスもめちゃくちゃかっこよくて、歴代デュエダンのなかでもトップクラスに好きです。ふたりのダンスがキレキレなのもあると思うんですが。いや~このふたりがコンビ組めてよかったなあぁ~~!!!!!
余談ですが、パレード、なんの疑いもなく愛ちゃんは歌わないと思っていて、ソロ歌唱じゃなくソロダンスか~斬新だな~などと思い込んでいたので、歌い出したときはまじで驚きました笑。ソロダンスなわけあるかい。

2021.03.07. 15時30分(B日程千秋楽)