世界が終わる日が休日ならいいな

好きなものを好きなときに好きなだけ

theatre PEOPLE PURPLE公演「ORANGE」を観たよ

阪神・淡路大震災の記憶】

大阪府下ではいちばんの被害を受けた地域である北大阪で生まれ育ったわたしは当時5歳で、リアルタイムの記憶はほとんどない。揺れで起きたと思ったら母が「大丈夫?」と声を掛けにきたと記憶しているのだが、母曰く「ぐっすり寝ていた」そうなので、この記憶は他の地震のときかもしれない。
なぜかはっきりと記憶していることがひとつあって、それは幼稚園のお迎えに来てもらって各々母親の自転車に乗せてもらっているときに母親たちが交わした会話。
「買ったばっかのコーヒーメーカーが割れちゃってん」
「うわぁ残念やねぇ」
誰の家のコーヒーメーカーなのか覚えていないけれど、この会話はなぜかくっきりはっきり覚えている。
我が家は震災の半年前に新築建て替えをしたばかりで、だから潰れずに済んだんちゃうか、というのが父親の見解だ。
アップスタンドのピアノが動き、食器棚の観音扉が開いてその棚に片付けてあったお皿がほとんど割れた程度の被害だった。
三歳上の兄の友人の話では、箪笥が倒れてきたけどたまたま空っぽだったから九死に一生を得たとか(なんで空っぽなんだ)、小学校の教員がひとり亡くなったとか、そういう話もあった。あぁそういえば、戦前からある小学校の校舎の一部が崩れて落ちて来て、戦時中に校舎を墨で塗った跡が出て来たなんて話もあった。
近所に広い敷地の公園というか空き地があり、気が付けば仮設住宅が所狭しと立ち並ぶようになっていた。その仮設住宅が無くなったのが何年後のことなのかは覚えていない。

【情報を極力減らした演出、それに応えた役者】

演劇的な感想を先に言ってしまうと、セット転換がほとんど無く、小道具や芝居だけで観せていく方法はとても好きです。普段ミュージカルを観ることが多くて、いつも観ているのは宝塚だし、大きなセットがあることがほとんどだけれど、観客の想像力を信頼している演出もとても好き。
ミュージカルとストレートプレイはそもそも演出の組み立て方が違うと思っていて、今回はストレートプレイのよいところを凝縮したような演出だなと思った。消防関連以外の小道具をほぼ無くすことによってそれが際立つし、無駄な情報が排除されることによってこちらが頭を働かせやすい。あと転換もしやすい。こういう演出は役者の演技力がぐずぐずだと何もつまらないけれど、3時間近くずっと引き込まれたままだった。
役者であれば当たり前と言ってしまってもよいのかも知れないが、普通に喋っているようで言葉がきちんと客席まで聴こえてくるのはもちろんのこと、どこまでも普通に見える。ファンタジーではないリアルの現代劇はどこまで「普通」に見せられるかが勝負だけれど、本当に「普通」だった。すごい。演技力というのもそうだが、消防士・救命士としての動き方があまりにも「普通」だった……出場のサイレン(というのかな)が鳴った瞬間に予備動作無しに駆けていくのもあまりにも「普通」。こういう細かいところの積み重ねが演劇だとも思う。
全部ではないかも知れないが、救助隊員が要救助者を横抱き、いわゆるお姫様抱っこで運ぶとき、亡くなっている方の腕は伸びっぱなしで、生きている方は腕が回されていたり力なくぶら下がっていたりしたのも凄かった。硬直してるんだよね……。
二階建てのセットを使った演出も上手かったなぁ。上と下で違う空間というのはよくあるけれど、切り替わりの演出が違和感なく進んでいて、このあたりも「観やすい」要因だと思う。2日とも見上げる位置のお席だったけど首を振ることなく観るべきところが視界に入れられたのはすごい……物理的にも観やすかった……舞台を観るのにストレスがなかった。これは演出のおかげだと思う。
シリアスなお話だけど息が抜ける場面もあって、うまく緩急がついてることもあったのも観やすい要因だよね。アドリブのシーンも冗長にならず、いいタイミングで切り上げていた、あの見極めってけっこう難しい。石丸さんがスリッパで綾小路さんの頭をはたくところ、いい音がしていたからあれきっと痛くないやつだよね、テレビ的に喜ばれるやつ笑。はたき返してたのは鈍い音がしてたから痛いやつ、テレビ的に喜ばれないやつ笑。
あと「湊山、明石、尼崎、ビューン ビュン!」は「明石でしょ?俺尼崎ですもん」から笑ってしまったのだけど、東京公演ではウケなかったと聞いて、ご当地ネタすぎるな!!ってまた笑ってしまった笑。

【"被災者"と"被災者"、展開する現実】

東日本大震災のときにも、先般の北大阪地震や台風21号の際にも言われていたけれど、救助する側も"被災者"。今作の登場人物はみんなそうで、桜井さんなんか分かりやすくそうだった。被災した中で他人のために動くというのは難しくて大変なことだと思う。フォーラムで自助と共助の話、「まずは自分、次に家族、それから近所の人」という話があったけれど、まずは自分というのは変わらないにせよ、家族より近所の人を助けないといけない。
そして指示には従わなくてはいけない中、「声がしなければ次の現場へ」という指示が出ていたというのは、フィクションとして見ているだけでもつらいのに、当時実際に指示を出した側、出された側、そして民間人は、どれだけつらかったんだろう。
この脚本の肝となる震災のシーンは本当に観ていてつらかった。「6階建てのマンションが2階部分が潰れてしまっている」というのは今までに聞いたことがあったのを思い出した。家屋の倒壊が激しかったのも、電気が通り出して火事が増えたのも聞いたことがあると思い出した。
「家族を助けて」と叫ぶ人々の姿も、助けられなくて叫ぶ救助隊員たちの姿も、当時至る所で見られた姿なんだろうと思う。取材した宇田さんも、取材を受けられた方々も勇気と決断がいることだったんじゃないかな……思い出すのも聞くのもつらい話だよ……
つらいことをきちんと描かないと意味がないし、脚本もぶれてしまうけれど、正面から向き合って作り上げられたことに頭が上がりません。

二幕の火災のシーンも、実際の現場を観たことがないので想像でしかないけれど、現実もこうなんだろうというくらいに真に迫っていた。
(マスクを着けても台詞が聞き取れたことにもびっくりした、皆さまさすがです)
先述したけれど、リアルな演劇はリアルな芝居があってこそ成り立つ。けれど演劇的に嘘をつかなければいけないこともある。今回の舞台は限りなくリアルに近付けた芝居をされていたと思う。嘘が必要最低限だったなと感じた。なんというか、それほど現実を伝えたいんだなと実感したというか……決してフィクションではなく現実にあることなんだと伝えたいんだろうなと感じた。
震災だけではなく、普通の火災でも要救助者はいる、いつ自分がそうなるかは分からない、そしていつ命を落とすか分からない。それは救助する側も。

この芝居がリアルだと感じたところのひとつに、小日向の問い掛けに亡くなった山倉が返事をしなかったことがある。小日向が山倉の遺品であるグローブを握り締めて問い掛けたあのシーン、御涙頂戴ないやらしい印象にもなりえるが、山倉のシルエットを登場させるとか「小日向さん!」って言わせるとか、そういう演出を入れがちになるシーンだと思う。それをしないで照明と音響だけ変えるのは、とてもリアルでとても演劇的だと思ったなぁ。

【伝え継ぐ記憶】

フォーラムで皆様も仰っていたけれど、災害のことは伝えていくべきなのだとやはり思う。いつなにが起こるか分からない。起きたときに、知識としてあるとなしではきっと行動も変わる。
日本は災害大国で、こればっかりは人間がどうしようもないけれど、そのあとの行動はどうにかできる。それより前に備えることも。
「ひとりでも多くの命を救う」のは救助隊員だけではなく、自分たちひとりひとりの心掛けである。改めてそれを思い出しました。

七條さんが「一日一公演が限界」と仰せだったけれど、観るほうもとても消耗する演目でした。魂を削るような素晴らしい公演をありがとうございました。
千穐楽、おめでとうございます!!

2018.11.03. 18時公演 / 11.04. 13時公演

宝塚宙組「白鷺の城」「異人たちのルネサンス」を観たよ(2回目)


2階席後方からでした

【白鷺の城・まどかの充実した美しさ】

初日に観て以来、2回目でMy楽の観劇でした。
「白鷺の城」のまどか、ほんとにとんでもなく美しくて、オペラグラスで覗くたびに泣けてきてしまった。内から発光しているような、きっと充実した公演なんだろうと思える美しさだった……きれいだよまどか……幸せにおなり……(?)
さて、初日よりも組子に馴染んでいてとても楽しかったです。良くも悪くも、美しさで瑣末なことを感じさせないのが宝塚だと思っているのですが、今日はとてもそんな感じだった。多少の違和感は美しさに気を取られているうちに忘れている。
あとね〜まどかがね〜ほんとに美しくてね〜最初に真風を見た瞬間から「あぁこの人だ」って思ったのかな、それともそれより前に「あの人が近付いて来ている」って思ったのかな、って思うとさ〜〜かわいい……バクモエ……転生もの大好きマン……なので最後は松本先生と愛ちゃんも絡ませて欲しかった……絡んでくれたらバクモエすぎて泣ける……
前回書いた「舞台が日本なだけのいつものショー」って我ながら的確な表現だと思う。あとあんまり関係ないけど男役さんが袴姿で踊りまくってるのを観るとるろ剣群舞……って思ってしまう……
男役さんたちのお化粧もとても素敵だし、娘役さんたちも可愛いし、なんだかんだけっこうお気に入りなショーになりました。またこういう「舞台が日本のショー」やってくれたらいいな。

【異人たちのルネサンス・なにが悪いんだ】

ものっっっっっすごく眠たくない?????
トンチキ芝居じゃないし破綻しているわけではないのに脚本全然面白くない。華やかさでごまかせるほど華やかな演出でもない。からめちゃくちゃに眠たい……なにが悪いんだってまぁ脚本なんですけど……つまんないし演出も単調すぎて……生徒の美しさと頑張りに頼り切っている気がします。それでカバーできないくらいに眠たい。通わなきゃいけない人たち大変だな……って思いながら観ていた。
オリジナル脚本って大変だよね、当て書きしなくちゃいけないしそれなりの人数に見せ場を作らなきゃいけないし、香盤順とかね、あるからね、でもね、つまんないんですわ……何回も時計見ちゃったし、早く群舞が観たい……ってずっと思ってた。ので感想らしい感想がない。「仮面に罪をなすりつけ」という歌詞は好きです。
そして待ち構えていた群舞、はちゃめちゃにわたしの性癖を突いてくる!!フォーメーションもお衣装も振り付けもだいすき!!すてき!!娘役さんの大階段にあれだけ凝ったフォーメーションするの珍しいよね。群舞以降だけエンドレスリピートしたい。
そしてデュエダンのまどか!!かわいい!!美しい!!真風と視線を絡めて微笑み合う姿がたまらなかった。かわいいねぇまどか……公演中に復帰できてよかったねぇ……まどかの伸びやかなダンスは観ていてほっとします。
宝塚公演はあと2日、東京公演の千秋楽までまたまだありますが、最後まで頑張ってほしいです。生徒もファンの皆さまも!

2018.11.03. 11時公演

映画「search」を観たよ

【ある意味ではわたしたちの話】


search/サーチ 公式サイト

宣伝の通りPC画面の中で映像が展開するんだけど、「そういえばそうだった!」って思い出すのに時間がかかるほどスピーディな画面展開と飽きない構成だった。大画面で観るのも楽しかったけど、あえてデスクトップ画面で観たいなぁ。配信やソフト化のことも見据えての演出だったのかな。
あと関係ないけどMacのデスクトップでもFaceTime使えるのすげぇって思った……こりゃiPhoneユーザーはMac使いたくなるわ……

肝心の中身だけれど、これも宣伝の通り「失踪した娘を父親がSNSを使って探す」話。娘がMacBookpwdかけてたら始まらなかったとは思うけど笑、SNSの特定からpwdを開くところなんかはぞっとしましたね、ネトストじゃん!わたしたちじゃん!って……(ちょっとちがう)(pwd開くのはやってないよ!!)
でもそのくらい簡単にログインされちゃうんだなぁと改めて怖さを感じましたね。こわい。
Facebookを開いてから友達に連絡をしていくと学校での娘のことが分かっていくんだけど、学校では友達がいなくてネット上にしかいないって、なにそれわたしたちじゃん……
しかしpwd開いたり担当刑事を検索したり、ずいぶんネットに明るいお父さんだなとも思った。覚えてないんだけどお父さんなんの仕事してるんだろう。あとだんだん井戸田に見えてきた。
お母さんが亡くなって、お父さんなりに娘と一緒にいたし、関係が険悪なわけでもないけれどうまくいかなくて、でもそういうのって親子だけじゃなくてどんな人間関係もそうだよなぁ。って当たり前のことを当たり前に思ったりもした。
叔父さんくらいの距離の人にしか相談できないのもぎゅうっとしたけど、叔父さんがいてよかったよなとも思った。解決方法はまずすぎたけど。

後半、どんどん話が展開していくスピード感や方向性も面白くてぐいぐい引き込まれたし、最後のどんでん返しもぞっとした。
ネタバレなしで見てほしい映画ですね、面白かった!!

大阪劇団文化祭「KING & HEAVY」公演を観たよ

【劇団文化祭in大阪2018】

はてさてこれも御縁がありまして、急遽観劇を決定しました。
このクラスの劇場に入るのほんとうに久し振りで、たぶん10年振りくらいじゃないかな……というわけでさくっと行ってまいりました。
「KING & HEAVY」飯嶋松之助さんと伊藤駿九郎さんの公演です!

【モーイーカイ】

発想も展開もありがちと言えばありがちだけど、ありがちをきっちりやるというのはかなり勇気のいることだと思います。どうしても「あっちのほうが」「いやこれはこういうほうが」って考えてしまうので。
結論から言えば、とてもよかったです。台詞も聞き取りやすかったし、テンポも良かった。間延びした感じもせずに、どのくらいかな、25分くらい?緩むことなく一気に観せられた感じ。
最初に子どもの格好で出て来たとき、「あぁ子どものままなんだな」と思ったのに見た目は大人なのはずるかったwめっちゃ笑ってしまったw
子どものころの遊びをやるシーンと、そのあとのしんみりしたシーンのバランスもとても良かったな。絶妙。あと数分時間が違うだけでコントとシリアスの塩梅が崩れていたとおもう。タイトルの「モーイーカイ」も、最後の演出に掛かってるのがまたニクいですね。
あ、「えふしーに、と、えっくすぶい……」もやばいくらい笑った。
よーちゃんが結局人さらいに連れて行かれたのか、それともどこかの狭間に落ちてしまったのか、よく分からないのもいい後味でした。

そういえば季節に言及は無かったけれど、真夏だと思い込んでた。うだるような熱さの中で、蝉の鳴き声が聞こえていた……。

【TENKA】

これもTシャツを重ねたむくむくの格好で出て来た瞬間にどんな演出なのか分かったけど、めっちゃ笑った!「3000人の兵」がもうあかんかったwww
信長、秀吉、光秀、家康、柴田、かな?この人数をふたりで回す鬼のような台詞とテンポwwwww胸に名前が書いてあるとはいえ、きちんとふたりで演じ分けていたのは天晴れの一言!
伊藤さんの柴田、喋り始める前に唾液の音が入るのが「あ〜〜!!年寄りってそうだよね〜〜!!」って笑った。
飯嶋さんの光秀はお茶目で可愛気があって、そりゃそんな扱いされたらぷんすこするよね〜!わかるわかる〜!!と思ったw
終盤にゲストの濱谷晃年さんが出て来て、伊藤さんの恋愛事情を暴露したのほんとに笑ったけどあれよかったのかwww
あとの展開がいんたーねっとにかけない……( ˘ω˘ )wwwはちゃめちゃに笑ったことだけはお伝えしておきます。晃年さんの焦った顔かわいかったです。

【アフタートーク

飯嶋さん調べの「女性がときめく男性の仕草」選手権!!
これがあまりにもやばかった……文字にしたらあまりにも面白くないんだけど……(とりあえず一度書き出そうとしてやめた)
晃年さんと飯島さんの女性役めっちゃ可愛かったし、伊藤さんのペット役めちゃくちゃ笑いましたw
笑いましたしか言ってないけどまじで笑ってしかいないんすわ……語彙力の消失……
なに、なにを伝えればいいの?wwwというくらいカオスだった。手を叩いて笑ってしまった。すみません。

エンタメでこれだけ笑ったのめっちゃ久し振りな気がします!ゲラなのでいつでも笑ってるけど!めっちゃ楽しかった!!
勢いのまま書こうと思ったら支離滅裂にもほどがあるんですけど、今しか書けないということでご容赦ください!!楽しかった!!!!!


「ORANGE」楽しみ!!

2018.10.24. 19時公演

みんなにPiTaPaを使って欲しい

皆さま、PiTaPaってご存知ですか?

PiTaPa.com

関西在住の方と宝塚おたくの皆さまはご存知だと思います(東京宝塚劇場でも使えるから)
スルッとKANSAIエリアで発行されているICカードです。
わたしは!これを!!推したい!!!!!
個人的な推しポイントを書いていきますが、間違いがあればご指摘いただければ幸いです。

【チャージの必要がない】

日本全国にあるICカードのなかで唯一、後払い(ポストペイ)方式を採用しています。
そう!後払いなのでチャージの必要がないのです!!
しかも区間登録をしておけば1ヶ月の最大請求額が1ヶ月定期相当額になりますし、それに満たなくても利用回数によって割引が適用されます。
すごいでしょ!?

JR西日本でもポストペイできるようになった】

今までJRでもPiTaPaの利用はできましたが、JRではポストペイには対応していなかったので長らくチャージが必要でした。
(ちなみに、設定しておけば残額1,000円を切った状態でPiTaPaエリアでタッチすると自動的に2,000円チャージされるオートチャージはありました)
それが2018年10月1日よりJR西日本でもポストペイ対応するようになり、チャージの必要が無くなったのです!!やったー!!

【ポイントが貯まる】

なんとPiTaPaで乗車するだけでポイントが貯まります。定期も買えばそのぶんも貯まります。
阪急沿線だと、asnas(駅コンビニ)やブックファースト(本屋)でもポイントが貯まります。PiTaPa付きのクレジットカードにしておけば普通のクレカ利用でも貯まります。阪急三番街や阪急百貨店など、阪急がデベロッパーだと更に貯まります。
わたしは宝塚おたくなので、貯まったポイントで宝塚歌劇のチケットを買います。すごない?電車乗ったりしてるだけで宝塚観れちゃうんよ??やばでは??
ポイント詳細についてはSTACIAのサイトをご参照ください。

【デメリット】

ただもちろん、デメリットもあります。
クレジット扱いになるため、発行に時間がかかること。
口座の登録など手間がかかる。
それから、「交通系ICカード決済」には対応していないこと。
大阪でいつもPiTaPaで決済していても、関東などでは使えないんですよね。関東ではいつもSuicaにチャージして交通でも使ってるのでいいっちゃいいんですけど、まぁ地味に不便……。
でも、それに有り余る便利さだと思います。わたしは阪急の民なので余計ですね。
ただ、当たり前ですが手元の現金が減らないのと手軽だから決済のしすぎには気を付けような!!!!!交通利用以外はクレジット!!!!!!!!!!(一応限度額はあるよ!)

大阪芸大ミュージカルコース卒業制作公演「HAIRSPRAY」を観たよ

【止められないこの鼓動!】


少し御縁があって、今年の大阪芸大ミュージカルコースの卒業公演を観劇することになりました。
「HAIRSPRAY」という演目自体は映画が公開された2007年に観たことがあるきりで、あとはコンサートで「You Can't Stop The Beat」を聴いたことがある程度。
言われて気が付いたけど、この公演が日本初演になるんですね。そんな公演を偶然とは言え観ることができて嬉しい!

メインキャストは半分ほどがWキャスト、残りはシングルキャストでした。シングルキャストたち、初日は声や動きが堅かった子も多かったけれど2日目はのびのびと演じていて「百回の稽古より一回の本番」を目の当たりにしました。
Wキャストの子たちもたった2時間20分の間にみるみるうちに良くなっていてびっくりした。すごい。
特に母親役の子たち!どの母親もひとりでもブレると物語が弱くなると思うのですが、歌声も芝居も説得力があって聴き入ってしまった。ブレンダ役の「I Know Where I've Been」の説得力は素晴らしかった!
黒人役の子たち、歌声もダンスもすごくソウルフルで、ブラックミュージックを彷彿とさせるリズム感を持っている子が多くて、誰が黒人コミュニティなのかはっきり分かったのはすごかったなぁ。
カウンシルメンバーたちもキュートにそれぞれを演じていて可愛かったな〜きちんと個性が出ていました、知らない子たちを遠目で見てきちんと見分けられたので笑。お衣装替わってもちゃんと分かった。
あとコロスが上手いカンパニー大好きなので「The Big Dollhouse」楽しかった!ほかのナンバーもきちんと歌詞が聴き取れました。これめっちゃ重要なんだよね、歌で伝えるミュージカルだから。コロスが下手だとただの不協和音なので……

今回は大学生の卒業公演ということで、いつもの商業演劇とは少し違う心構えでお座席に座ったけれど、それを忘れるくらい引き込まれたし純粋に楽しめました。
あと学生演劇ならではの熱さも久し振りに触れられて胸が熱くなった。がむしゃらに演劇に取り組めるのは今だけかもしれないからね……涙腺緩くなって困ります。
Wキャスト公演の魅力はキャストによって役の解釈が変わること。どの役もキャストによって違う魅力があり、ほぼ初見のこの演目を、たった2公演でいろんな方向から観られたのはとても嬉しいことでした。
Wキャストの子がする芝居はもちろん違うので、それに対するシングルキャストの子の芝居ももちろん違っていて、こういうところが演劇の面白いところだなと思います。脚本と演出は同じなのに違う芝居になる。だから好きなんですけど。
どれがいいとか悪いとか、そういうことでもなく、その日その板の上で生まれたものがその時の正解なのだとわたしは思います。

今回のキャストがどれだけ演劇の世界に進み、そして軌道に乗るのかは分からないけれど、違う道に進んだとしても本気で演劇に取り組んでいたことは必ず人生を豊かにしてくれます。この経験が活きるときが必ずきます。
学生たちの将来が素晴らしいものになるよう、老婆心ながら祈っています。卒業公演千秋楽、おめでとうございます!

2018.10.18/19.

宝塚宙組「白鷺の城」「異人たちのルネサンス」初日を観たよ


チケットあるよ!とお誘いいただいたので、ファン歴16年目にして初めて初日を観劇しました。
パスタでランチしているときにまどかの部分休演のニュースが入って来て、もうもう泣きそうでした……

【白鷺の城】

宙組さんでは初めての日本物ショーでしたね。
純粋な日本物ショーを想像していたので少し驚きましたが、とても面白かったです。でも純粋な日本物ショーを期待していると拍子抜けするかも。スカされた感じはします。面白かったけど。
いつものショーが「舞台が欧州や南米」であれば、今回は「舞台が日本及び東アジア」という感じでした。いつぞやの花組さんショー「ASIAN WINDS!」に感覚としては近いかもしれない。
妲己のまどか、はちゃめちゃにかわいくない……?やばでは……?
あと運命論者のおたくなので幾千年の時を経て対立し合い惹かれ合うつがいがはちゃめちゃに大好きですね……めちゃくちゃ萌えました。やばくない?妖狐のまどかに安倍晴明の子孫の真風だよ??あまりに設定がやばい。さすが大野先生。設定だけで勝ちが決まっているようなもん。

「舞台が日本のショー」なので、現代的なイメージの強い宙組さんともあまり段差を感じなかったように思います。むしろ純粋な日本物ショーをしてエッ……?ってなるよりはよかったかも。宝塚の日本物ショーの強み(と思っている)オーケストラで日舞を踊る、というのもそれを後押ししているのかも知れません。
そこに松本悠里さまの圧巻の踊りを差し込むことによって松本先生の役柄も活きていたと感じました。愛ちゃんと恋仲というのもはちゃめちゃに萌えました。大野先生ありがとう。
いろいろ思うところはあれど、総合的には楽しかったです!

【異人たちのルネサンス

オリジナル作品を観るときはできるだけあらすじを読んだりしているのだけど、今回は急遽初日を観に行くことになったというのもあり全くの無情報で行ったらなかなか集中できなかった……どんどんと理解力が無くなっていく……
真風がイケメンでまどかが美しいことに気を取られてしまってまじであんまり記憶がない。しかしお衣装チェンジほぼなかったよね?あれま?
そして「異人」というのが日本人から見ての「異人」だよね?なんというか、タイトルと内容がイコールしなくて浮いている気がする……
でもいわゆるトンチキ芝居ではないので2回目観たら感想が変わりそうな気がします。まどかがデュエダン復帰したら2回目行きたいなぁと思っている……

そしてそして、フィナーレちょっと最高が過ぎませんでした??プログラムの場解説に「なにこれ最高だね」って言ってたんだけど、ストーリーも振り付けも音楽もお衣装も好みど真ん中でした。ここを観るためだけにでも通えるってくらい最高だった……ありがとう……素晴らしすぎる……

お芝居もショーもオリジナル、というのは宝塚の醍醐味であれどやはりリスクも孕んでいるよなぁと思い出しました。楽しかったけどね。たぶん初日を観たというのもあると思います。もっと組子に馴染んだのを観るのも楽しみだな。

2018.10.05. 15時公演