世界が終わる日が休日ならいいな

好きなものを好きなときに好きなだけ

宝塚花組「CASANOVA」を観たよ

花組の誇る大輪の花、有終の美】

星組さんが観られなかったので、なんと11月のファントムぶりの宝塚……5ヶ月近く開いたなんて嘘でしょ……ところでどちらも一本物だったのでそろそろレヴューが観たいです。

異例の新公ヒロイン未経験、なおかつ「総合さん」の異名を持つゆきちゃんこと仙名彩世ちゃん。べーちゃんこと桜咲彩花ちゃんと並んで安定した歌唱力、お芝居、ダンス、そしておっとりとしながらも強さを感じる瞳がとてもとても魅力的でした。
そんなふたりが揃って退団することが発表されました。
観劇するときはほとんど情報を入れない(予習をしない)で観に行くので、ゆきちゃんの侍女がべーちゃんなことに気が付いたとき無性に泣けてしまった。
お衣装が全部可愛くて、ポスターのドレスは実際観るともっともっと華やかでとっても素敵だった!ほんとに目が足りないくらいだったな〜いつも思うけどお衣装を網羅した写真集出してほしい。

お話は予定調和でよくあるお話で想像の域を出なかったな。でも奇をてらうよりもスタンダードなものをしっかりきっちりやるほうが一回の満足度は高いなぁ。続けて観ることを思うと……うーん悩ましいですね。
ただスタンダードなぶん、登場人物たちが魅力的でないと飽きちゃうんだけど全然飽きなかった。生田先生の演出も大劇場デビューがアレだったのでいつも苦手意識があるんだけど、Shakespeare以降はそんなことないのでそろそろわたしが情報アップデートしたほうがいいですね。あと生田くんきっとおたくだから我々のことよく分かってくれる笑。猫ちゃんとか笑。
立ち見で観たんだけど、「あそこが見えない……」のようなストレスもなく、イケコのような派手さはないんだけどメリハリがあって演出も飽きなかったです。娘役の使い方が上手いと思ったな〜「動く大道具」に近いとは思うんだけど、カサノヴァへの侍らせ方が上手い。しろきみちゃんの男装もかわいかったぁ!
今回わたしがいちばん好きだったのは、柚香光ちゃんと鳳月杏ちゃんの夫婦でしたね……!最高に萌えた……かわいい……突っ張っていても結局お互いのことを愛しているんだわ……かわいい……全曲中いちばん好きなのもちなつのソロでした。
そう、そんな音楽、どれもめちゃよかったな〜とてもメロディックで、気が付いたらぼんやりだけど口ずさんでるもんな。序盤の自己紹介ソング(娘役さんたちが赤いドレスで踊ってるやつ)とかも好きだった。
先述したけど、お衣装がほんとにどれも可愛くて目が足りなかった〜!一瞬しか着ないドレスもめちゃくちゃ豪華で、宝塚らしくとても贅沢で最高でした。ドレスが惜しみないのが宝塚。
いつも安定したお芝居で芝居を締めてくれていたじゅりあちゃんが退団するのも寂しいね。可愛いじゅりあちゃんとかっこいいあきらの組み合わせ最高だった……あきらたまらんな キザでかっこいい男役だよあきら たまらん。
宝塚はどの組も「男役」「娘役」を観る満足度が一定以上は約束されているので安心して観られますね。どんだけつまらなくてもパレードで満足するのもいいですねwww(悪く言えば誤魔化されてるんだけど)(それに驕らずいいものを作る気概は見せていただきたいけどそれはまた別の話)

わたしが宝塚を好きになったころ主演娘役さんは研8や研9あたりで就任することが多くて、就任学年が下がること自体は悪いことではないけれど、ゆきちゃんの学年で「遅咲き」と言われるのは違和感がある。「男役10年」の世界であるのも分かっているけれど、娘役も職人芸であるわけで、じっくり育った娘役さんたちが素敵に輝いてほしいと思う。
素敵なお芝居とお歌でしっかり魅せてくれたあとのデュエットダンスが本当に素敵だった。ゆきちゃん、本当に素敵に輝いてくれてよかったなぁ、最後の公演がいい公演で本当によかった。素敵な娘役さんが素晴らしい笑顔で旅立つのはとても嬉しいこと。あと少しの宝塚公演、東京公演も怪我なく過ごせますように。


2019.03.04.