【果たして、それをドラクエ5でやる意味は？】
DQ5は初めてプレイしたRPGで、何度も何度も繰り返しプレイした。子ども時代にまさかの父親が敵に殺されてしまったり、主人公なのに奴隷になったり、結婚イベントでのヒロイン変動制だったり、主人公なんだから勇者だよね？と思っていたのに主人公は「勇者の父親」で、なんかもう、初めてプレイするRPGではなかった気がする笑。
というわけでDQ5には少し特別な思い入れがある。そのゲームが映画化されるという。制作発表でどきどきしたり、声優が発表されて少し不安になったり、映像が出てそのクオリティにわくわくしたりした。
いざ観てみれば、脚本はどうしても「忙しい人のためのDQ5」になってしまってはいるもののわくわくしながら観た。息子が天空の剣を鞘から抜くところなんかはやっぱり泣いた。娘がいないのが残念ではあるけれど、まぁ仕方ない部分もあるかな。
他の改変部分も概ね納得しながら観ていた。2時間もない時間に収めるにはこんなもんだよね。確かにこうしたほうが映画として話がすっきりするね。なんて頷きながら観ていた。
問題のシーンがくるまでは。
※※※以下、大きなネタバレを含みます※※※
「今まで展開していた世界はVRの虚構の世界」という超展開。
えっ！？わたしは！！！！！ドラクエの！！！！！映画を！！！！！！！！！！観にきたんですけど！？！？！？！？！？！？
イントロダクションにある「ドラクエ5の世界観をベースにした」という一文に首を傾げていたんですけど、お前……お前〜〜！！！！！なんやその絶妙に「嘘は言っていない」書き方！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！
いやあまりにショックすぎて井浦新がなに喋ってたかまじで記憶がないんですけどいっそすべての記憶を消してほしい。勘弁してほしい。この展開を山崎貴が「これなら面白くなりそうと思ってオファーを受けた」みたいなことインタビューで言ってて絶望でしかない。それは勝手にオリジナルでやってくれ。
あのね、ほんと、この一言に尽きるんですよ。
それ、DQ5でやる必要、あった？？
いや、ないよね。まったくないよね。DQ5どころかドラクエシリーズでもFFシリーズでも他のRPGでもやる必要まっっっっっったくないよね。ほんとにここまでは映画としてはとてもいい出来じゃん〜なにが賛否両論なんだろ〜わたしめっちゃ賛だわ〜〜とか思ってたのにさ。かなしい。非常にかなしい。
こんなこと中途半端に映像化されて、誰かが「（一度映像化したから）これでもうDQ5の映像化はないだろう」って言ってるの見て、ほんとだ……ってまたかなしくなった。純粋な映像化をとてもとても楽しみにしていたのに。ひどい。
ものすごく、ファンの気持ちや期待を裏切る展開だったとおもう。少なくともわたしは裏切られた。かなしい。こんなことになるなんて思わなかった。
映像化するのなら、商業的な損得とは別に「映像化する意味」を見つけてほしい。これは今作に限ったことではないけれど。
間違いなく今年のワーストワンになってしまった。かなしい。
2019.08.07.
