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ミュージカル「ダディ・ロング・レッグズ」を観たよ

【ねぇ、追伸、ダディ】

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ミュージカル「ダディ・ロング・レッグズ」公式サイト

待望の再演。この時期に上演してくださったことに心の底から感謝します。
夏からこちら小劇場のストレートプレイはいくつか観劇したけれど、ミュージカル、そして「自分の好きな演目」は久し振りで観劇できるのが決まったときはそれだけで泣くほど嬉しかった。そして真綾ちゃんのジルーシャと芳雄のジャーヴィスをまた観られるなんて思わなかった……嬉しい。ありがとうございます。

ダディはいつも元気が出ないときに見返したり聞き返したりしている。
というのもジルーシャの純粋さ、ジャーヴィスのあどけなさ、ふたりのまっすぐさが沁みるから。
ジルーシャは大学に入学してからただ純粋にいろいろな感情を感じていく。それを正直に手紙に書き、その手紙でジャーヴィスもいろいろな感情を知っていく。
ペンドルトン家にいる抑圧されたジャーヴィスの姿と言ったら……!ロックウィローにいる姿との対比が素晴らしかった。
ジルーシャに手紙を書いてはやめるジャーヴィス、背中を丸めて書く様子や小さくなってタイプライターでタイプする姿が小さい子どものようにも見えたなぁ。ラストシーンにジルーシャの前で座り込むところも。ジャーヴィスっていろんな意味で子どもなんだよな、と思う。
一方ジルーシャは『子どもでいられなかった子ども』なんだよな。なんせ「一番年上のみなし子」だったから。しかも「もう二度と戻りたくありません!」って言う孤児院の中でずっと誰かの面倒を見ていた。きっと誰にも弱音を吐けなかったんだろな。「やっとジルーシャ・アボットを知り合える機会ができました」とか、物理的に難しいのもあったろうけど精神的なものもあったと思う。
ジルーシャがどんどん表情が豊かになっていくのが観ていて涙が溢れた。わりと序盤のほうだけど、扁桃腺炎になってお返事をねだるくだりに今回めちゃくちゃに泣けてしまった。いや毎回ほんと号泣しながら観てるんですけど……。見つけた、幸せのひみつ……ううっ……。
なんだかんだ初演から大阪公演は全部観劇できていて、真綾ちゃんと芳雄、ふたりの重ねてきた時間がジルーシャとジャーヴィスの重ねてきた時間のようにも感じる。信頼関係とか、親しさとか、そういうの。
役者のふたりも役と一緒に時間を過ごしているんだなぁ……って実感したというか。芳雄なんか初演のときは「こんなお芝居できるようになったんだ!?」ってびっくりしたけど、最近は安定して感じられるもんね。
いつまでこのふたりで観られるか分からないけれど、もし次があれば次はどんなジルーシャとジャーヴィスが観られるか楽しみです。

2020.09.13.


同年に初めて観劇した二人芝居なのでなんとなくセットに感じているところがあります笑