世界が終わる日が休日ならいいな

好きなものを好きなときに好きなだけ

ドラマ「壁サー同人作家の猫屋敷くんは承認欲求をこじらせている」を観たよ


通称壁こじ!!
購入しても約3,000円!30日間レンタルなら約1,500円!お求めやすいよ!!わたしは偶然お誕生日クーポンで20%オフだったので購入しました!

商業BLあんまり読まないので「存在は知ってる」くらいの作品だったのですが、応援している松岡広大くんがWとはいえ主演!ということで放送を楽しみにしていました。
(ところで初代ナルトの広大くん、二代目ナルトの中尾暢樹くんがW主演ってエモすぎん??)
ABC制作なのにイベントは東京なんかい!とか、なのに放送は関西ローカルなんかい!とか、開始前めちゃくちゃツッコんじゃったんですが(ドラマ公式サイトから原作情報にアクセスできないのもオイ!って感じです、せっかくwebコミックなんだからリンク貼ってくれ〜!!)、いざ放送が始まってみたら。みたらですよ。
めっっっちゃおもろいやん!?!?!?
おもろいし松岡広大芝居がうめぇ〜!!広大くんの表現する感情の揺らぎがとても好きなので、あの大きな瞳が揺らぐたびにガッツポーズしてしまった。ちょっと陰鬱なところがある役がめちゃくちゃ合う……上手い……ほんといい俳優だぜ……。
3話かな?まで見たところで原作配信してるアプリあるか探しに行って読めるところまで読みました。
それで思ったのが脚本の再構築が上手いな……!ということ。
漫画とドラマの表現方法ってもちろん全く違うし、ページ数や時間といった尺も違う。未完の原作と違ってドラマは全8話と最終回が最初からわかっているし。
それが一話ごとの構成も全話としての構成もめちゃくちゃ上手くて、原作を読みながら感動していました。
それから猫屋敷くんの広大くんと一星くんの中尾くん、ビジュアルが完璧すぎない……??キービジュアルが出たときからびっくりしてたけども……。
(個人的な好みですが、山田ちゃんは原作ままの髪型がよかったな〜!現実にあまりいない髪型をわざわざ実写でやるのはちょっと違和感が……それはそれとして山田ちゃん夢女になりましたが!)
あと描き文字を踊らせる演出は最初は違和感があったけどすぐ慣れました。ジョジョでも最初は違和感あったけど慣れたもんな。
メインキャストはみんな芝居が上手いし、カット割りなんかの演出のテンポもよくて小気味良いし30分っていう尺もさくっと見られて良かった!
最終回後に友達と通話繋げて同時再生視聴会したんですけど、毎回「もう終わった!?秒やん!!」って言ってたし実際全8話見ても休憩込みで三時間半強で終わってしまったのでね……気軽に見られるよ……?みんな見よう……?
劇中歌のシャニスマの曲もいいんですよ!王道のアイドルソング!!配信もされているのでぜひ聴いてほしい!

タイトルにもある「承認欲求」、わたしは当たり前に誰にでもあると思っています。それを表現できるかどうかというところで。で、猫屋敷くんが「壁になるために(=認められるために)同人やってる」って公言しているのはある種健康なことだとは思うんですよね。それをこじらせているからひとりで突っ走って変な方向にいっちゃうんですけど笑。
で、わたしも二次創作とはいえ、どピコ島中で同人活動をしていて、誕席や壁、シャッター前が羨ましくないと言ったら嘘です。それこそわたしは承認欲求が強いので。でも何年もやってて、結局同人活動は趣味だし、自分の好きなようにやるのがいちばん!ってことに気が付いたんですよ猫屋敷くん!!商業誌は違うと思いますけど、二次創作も一次創作も同人誌のいいところって「自分の好きなように書けること」だと思うんです。
だから猫屋敷くんが作風を変えようとするところは本当につらかった。好きなことを好きなように描いてたらみんな読んでくれるよ~!!同人誌読むおたくはだいたい人が自分の性癖に正直な作品を作って狂ってる様を見るのが好きなんだから!!(クソデカ主語)
でも一星くんと想いが通じ合って、悩みながらも好きなものを描いていく姿は「成長したな……!」と目頭が熱くなった。
「いいときもあればつらいときもある」っていうENDがよかったなぁ。創作だって人生だってそうなんよ、いいときばっかりじゃない。それでも一緒にいてくれる人がいればきっとなんとか頑張れる。幸せだけじゃないハッピーエンドがとっても好きでした。

セクシュアリティの話。猫屋敷くんはゲイセクシュアルだと自認していて、一星くんは特に明言していなかったと思います(原作、最新まで全部読めていないので明言していたらすみません)。
ほんで、わたしは一星くんはパンセクシュアルなのかな~と感じたのね。彼が博愛主義なのもあるとは思うけど。「まもっちのこともメンバーのこともみんなみーんな大好き」って言うてて、博愛主義の上でいわゆるLIKEとLOVEの自認の境界線が曖昧な人なのかな〜と。
まぁそれで猫屋敷くんはショックを受けちゃうのだが……(それはそれとして自分が傷付いてるからって他人を傷付けていい理由にはならないぞ猫屋敷くん!)

これは物語に直接関係ない話なんですが、冒頭に便宜上「商業BL」って書いたけど、強調してBLやGLと書くことにちょっと違和感を覚えています。
というのも、そう書くことによって途端に「コンテンツとして消費してしまう」感覚が強くなるからです。あんまり読まないとは言っても15〜20年くらい前はわりと読んでまして、そのころって「禁断の愛」とか「性別を超えた愛」とか「男とか女とか関係ない!お前だから好きになったんだ!(=自分はゲイじゃない)」って作品がめちゃくちゃ多かったんですね。
どのジャンルも流行りってあるし、当時はそれが流行っていただけだとは思うんですけど、だんだん「いや、別に同性が好きなのは特別なことではなくない……?」と思うようになり、それでしっくりこなくて読まなくなった感じです。
なので今も同性同士の恋愛を特別なこととして扱っていない作品や、主軸が恋愛以外のところにある作品は読んでます。で、壁こじもそうだな!って見ながら&読みながら思って。
これはふたりの成長物語である側面と、一星くんの存在が特に大きい。
「好きな人は男の子だけど何か問題が……?」っていう態度の一星くんが嬉しかった。わたし自身パンセクシュアルでついでにノンセクシュアルなんですけど、そうやって「普通ですけど?」っていう態度の人が物語の中にでもいるのは嬉しいです(いうてわたし自認に至るまでに悩んだことないんやが)。
漫画だけじゃなくて最近はドラマも増えてきたからこそ、男女の恋愛ものと同じように特記事項なくさらっと発売や放送してくれたらいいな。
(そこは今ドラマつくたべに期待している!!)

……なんか話がごちゃごちゃとっ散らかっちゃったんですけど!めちゃくちゃいい作品なので!!良かったら!!ドラマ見て!!原作も読んで!!ください!!!!!

原作はこちら

途中まで無料で読めるよ

広大くんのwebラジオに一星くん役の中尾暢樹くんがゲストに来てたよ
髭フラ先生役の加治さんも来てたよ
原作のミナモト先生も来てたよ